今宵もひとり猫見酒

愛猫を見ながらひとり酒。それを楽しみにがんばる日々です。

やれるものなんだな

今日は少し残業し。
買い物して、7時過ぎに帰宅。


服を着替え。
手を洗い。


まずは。
皮下点滴の準備をする。


病院で教わった手順で。
10分もかからず終了。


姫猫が退院して10日。
すっかり慣れた。



皮下点滴。


静脈に打つ点滴とは違い。
皮膚と筋肉の間に、輸液を入れる。


吊り下げるタイプではなく。
注射と同様、ピストンして入れる。



姫猫が腎臓の薬を飲みはじめた頃。


今後、悪くなるようなら、週一回の点滴か。
通院が難しければ、自宅で点滴する。


と聞いたとき。


点滴?
私が?


無理だろう。


コロナのワクチンや。
健康診断の採血のときも。
注射針が刺さるところを見られない。


そんな私が。
姫猫に注射など、できるわけがない。


でも。


姫猫が入院し。
退院するなら。
自宅での点滴は絶対になった。


やり方を教えます、という先生の声が。
遠くに聞こえる。


でも。
私がやるのだ。


説明を受け。
実際にやってみましょうと。
病室から姫猫が連れて来られた。


4日ぶりに会う姫猫。
また痩せていた。


ずっと動いてなかったせいなのか。
診察台の上で、歩こうとして歩けず足が滑ってしまう。


そんな姫猫に。
注射針を打つため、先生は背中の毛をバリカンで刈った。


2センチくらい、皮膚がむき出しになった。
軽くつまんで、皮膚を持ち上げる。


ニャンワンは。
皮下に空間があるので、そこに注入するのだ。


点滴用の針は。
中が空洞になっているので太い。


その針を。
自分でも不思議なほど。
冷静に刺した。


プツッ、と皮膚を貫く感触。


身をよじるかと思ったけれど。
姫猫はされるがまま。


抵抗する元気もないのか。


ピストンで輸液を注入する。
姫猫はじっとしていた。


60ccを入れ終わり。
針を抜く。


アルコールを含んだ脱脂綿で押さえると。
少し血がにじんだ。


終了。


絶対無理だと思ってたけど。
やれるものなんだな。


何だか。
少し。


強くなれた気がした。